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「永遠と今、日記。」

野良猫の写真や動画、その他、日々感じたことを書いてます。

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神隠し 

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 遠野郷にては豪農のことを今でも長者といふ。青笹村大字糠前(ぬかのまえ)の長者の娘、ふと物に取り隠されて年久しくなりしに、同じ村の何某といふ猟師、ある日山に入りて一人の女に遭ふ。恐ろしくなりてこれを撃たんとせしに、何をぢではないか、ぶつなといふ。驚きてよく見れば、かの長者がまな娘なり。何ゆゑこんな処にはゐるぞと問へば、ある物に取られて今はその妻となれり。子もあまた生みたれど、すべて夫が食ひ尽くして一人このごとく在り。おのれはこの地に一生涯を送ることなるべし。人にも言ふな。御身も危ふければ疾く(とく)帰れといふままに、その在所をも問い明らめずして逃げ帰れりといふ。(糠前は糠の森の前にある村なり。糠の森は諸国の糠塚と同じ。遠野郷にも糠森糠塚多くあり)



 黄昏に女や子供の家の外に出てゐる者はよく神隠しにあふことは他の国々と同じ。松崎村の寒戸(さむと)といふ所の民家にて、若き娘梨の樹の下に草履を脱ぎおきたるまま行方を知らずなり、三十年あまり過ぎたりしに、ある日親類知音の人々その家に集まりしある処へ、きはめて老いさらぼひてその女帰り来たれり。いかにして帰って来たかと問へば、人々に逢ひたかりしゆゑ帰りしなり。さらばまた行かんとて、ふたたび跡を留めず行き失せたり。その日は風の烈しく吹く日なりき。されば遠野郷の人は、今でも風の騒がしき日には、けふはサムトの婆が帰って来さうな日なりといふ。
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category: 遠野物語

thread: 読書メモ  -  janre: 本・雑誌

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コメント

こんにちわ

遠野物語、読んだことないです。
めちゃ古文な文体で、難しいですね。
でもこうゆうことが書いてある本だってこと初めて知りました。
日本のこうゆう昔からの言い伝え的なものって、なんだか
おどろどろしい感じですよね。
でも、水木しげるさんのおかげ?で妖怪ブームだし。。
なんだか、そうゆうあの世との境界線にいる、もののけ的なものの
存在を意識するのって、よくわからないけど、大事な気がしました。
神隠しって結局、誘拐だったりするんですかね・・?

はなこふ #RAa2TALo | URL | 2009/09/23 10:55 - edit

はなこふさんへ

文章が旧かな使いなんですよね。ほんと読みにくいです。
この本が世に出たのが1910年(明治43年)なんです。
来年でちょうど100周年になるんですね。

神隠し・・・その真実は?・・むずかしいですね。
よくわからないけど、多分、人がやった誘拐が半分で
異界に踏み込んでしまったケースが半分なのかな~って思ったりします。
考えてみると、現代でも少女を誘拐して自宅に監禁して陵辱しまくってた男とか、
誘拐して殺して何人も同じことをしてる殺人鬼とか、
中には死体の一部を食べたなんていう猟奇殺人鬼なんかがいますよね。
それも犯人がわからなければ「神隠し」になるわけだし・・

でもやっぱり異界に踏み込んでしまったケースもあるんじゃないかな~
・・結局わからない部分が残る不思議な出来事ですね。

あと半分。 #- | URL | 2009/09/24 00:08 - edit

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