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「永遠と今、日記。」

野良猫の写真や動画、その他、日々感じたことを書いてます。

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ザシキワラシ 

柳田国男の遠野物語。
久しぶりに読んだけど、その面白さ、まったく色褪せる事がありません。
日本人なら誰でも体験したことのある世界だからかな。
または感じ取れる世界とでもいいますか。
その中から一つ、座敷わらしの話を載せてみます。

十八 (話の番号です)

 ザシキワラシまた女の児なることあり。同じ山口なる旧家にて、山口孫佐衛門といふ家には、童女の神二人いませりといふことを久しく言ひ伝へたりしが、ある年同じ村の何某といふ男、町より帰るとて留場(とめば)の橋のほとりにて見馴れざる二人のよき娘に逢へり。物思はしき様子にてこちらへ来る。お前たちはどこから来たと問へば、おら山口の孫佐衛門が処から来たと答ふ。これからどこへ行くのかと聞けば、それの村の何某が家にと答ふ。その何某はやや離れたる村にて、今も立派に暮らせる豪農なり。さては孫佐衛門が世も末だなと思ひしが、それより久しからずして、この家の主従二十幾人、茸の毒にあたりて一日のうちに死に絶え、七歳の女の子一人を残せしが、その女もまた年老いて子なく、近き頃病みて失せたり。
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十九

 孫佐衛門が家にては、ある日梨の木のめぐりに見馴れぬ茸のあまた生えたるを、食はんか食ふまじきかと男共の評議してあるを聞きて、最後の代の孫佐衛門、食はぬがよしと制したれども、下男の一人がいふには、いかなる茸にても水桶の中に入れて苧殻(おがら)をもちてよくかき廻し後食へば決してあたることなしとて、一同この言に従ひ家内ことごとくこれを食ひたり。七歳の女の児はその日外に出でて遊びに気を取られ、昼飯を食ひに帰ることを忘れしために助かりたり。不意の主人の死去にて人々の動転してある間に、遠き近き親類の人々、あるひは生前に貸しありといひ、あるひは約束ありと称して、家の家財は味噌の類までも取り去りしかば、この村草分けの長者なりしかども、一朝にして跡方もなくなりたり。

二十

 この兇変の前にはいろいろの前兆ありき。男ども刈り置きたる秣(まぐさ)を出すとて三ッ歯の鍬(くわ)にて掻きまはせしに、大なる蛇を見出したり。これも殺すなと主人が制しをも聴かずして打ち殺したりしに、その跡より秣の下にいくらともなき蛇ありて、うごめきいでたるを、男どもおもしろ半分にことごとくこれを殺したり。さて取り捨つべき所もなければ、屋敷の外に穴を掘りてこれを埋め、蛇塚を作る。その蛇はあじか(竹で編んだ大きな篭)に何荷(なんが)ともなくありたりといへり。
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category: 遠野物語

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